シェーファーのレガシー太字|“だくだく”の1本で、ようやく万年筆沼から脱け出せました

「万年筆沼」

そんな言葉があることを最近知りました。
なんでも、関連する沼には3種あるとのこと。

  • 万年筆沼
  • インク沼
  • 紙沼

あるあるある!

全部知ってます。
その順番に通ってきました。
誰でも通る道だったんですね。

なーんて、過去形で語ることができるのは、
私個人としては、既に沼から脱出できたからです。

振り返ってみると、それは最高の1本との出会いがあったからです。

万年筆ことはじめ

初めて万年筆を手にしたのは、
小学生の頃、曽祖父に借りて落書きをした時でした。
なんだか大人っぽい道具だけど、扱いが小難しくて、
マジックのほうが書きやすいや、くらいの感想でした。

初めて自分で万年筆を買ったのは大学生の頃。
当時、ロックと小説と女の子に夢中だったんですけど、
本格的に小説を書いてみようと志を抱いていました。

で、何かの雑誌で、とある小説家が
愛用のモンブラン149がいかに素晴らしいかを語っている姿を目にしたのです。

これだ!
一流の小説家になるには、一流の道具が必要なのだ!

そんな思いでバイト代を貯め、渋谷の老舗ディスカウントストア『一風堂』で、
初めてのマイ万年筆「モンブラン149:M字」を購入したのです。

世界一の道具を手に入れた以上、もはや道具に文句をつける余地はありません。
あとはひたすら、書くのみ。
書き味もくそもありません。

万年筆沼へ・・・

時は流れ、小説家への道は一旦(?)封印し、
会社員として過ごしていたある日。

とある雑誌で色鮮やかなペンを目にしました。

DELTA/DOLCE VITA  ※なんと、2018年に廃業していたんですね!

Delta Pens

美しすぎる!!!

これが沼への第一歩でした・・・
学生時代とは違い、ちょっとしたお金を持っているのも災いしました。

DOLCE VITAシリーズを、軸違い、ペン先違いで
3本立て続けに購入したのを皮切りに、みるみる深みにはまっていきました。

Montegrappa モンテグラッパや、AURORA アウロラなどのイタリアンもの、
そして、Pelikan ペリカンあたりからは、ビンテージにまで戦場が広がり、
ヤフオクからeBayにまで網を張るようになりました。

その一方で、ペンクリニックや銀座のユーロボックスに通うようになり、
とうとうルーペとラッピングペーパーを購入し、
見よう見まねで、自らペン先調整にまで手をつける始末・・・

もう完全に、万年筆沼のフルコースですね。。

SHEAFFER シェーファー/Legacy レガシー Broad 太字ニブ

最後の1本は、

SHEAFFER シェーファー/Legacy レガシー Broad 太字ニブ

でした。

ぬるぬる、ぬらぬらの太字探求の中の1本です。
当時(今もですが)、レガシーの太字ニブは日本では販売されておらず、
海外サイト(Cult Pens)で購入したものです。

Cult Pens - the widest range of pens and pencils on the planet!
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荷物が届いて、最初の感想はこれです。

「お〜〜〜、だくだく出てくるねー!」

“ぬるぬる”“ぬらぬら”ではなく、“だくだく”です。
新しい感覚です。

が、これが最後の1本だと運命的なものを感じたわけではありませんでした。
縦の線と横の線が同じ太さで、文字のニュアンスがないなあ、
とさえ思いました。

それに何より、独特のペン先形状は素晴らしいものの、
キャップなど含めた全体デザインがいまひとつ好きになれません。
なにも、DOLCE VITAのような妖艶なデザインしか認めないわけではありません。
クラシックなデザインも大好きなのですが、
このモデルには何かが足りない気がしました。

それでも、気がつくとこの子の出番が圧倒的に多くなっていました。
なんといっても、“だくだく”の魅力がオンリーワンなのです。
最初に感じた、縦と横が同じ太さであることの違和感も、
むしろこれがよいのではという気がしてきました。

つまりは、「マジック」なのです。
子どもの頃に愛用していた、あれです。

縦と横の太さが違うのは、ペン先が平らだから現れる現象。
かわりに、平らなので、極端に言うとぺらぺらしていて、
繊細に扱わないと壊してしまう恐れがつきまといます。

一方、レガシーのペン先は、巨大な玉みたいなニブがデンとついていて、
玉なので縦も横も太さが同じなのです。

そして、あらためて気づいたのですが、
レガシーのペン先は、実はとても固いのです。

“だくだく”の太字があまりにも心地よいので、
ペン先が柔らかいものと錯覚していましたが、
レガシーのペン先は、いわゆる“しなる”という挙動とは無縁です。
ガチガチに固いのです。

それにも関わらず、この“だくだく”の味わいです。
しならないので、力の強弱に関わらず、常に太いのです。

つまりは、子どもの頃のあの「マジック」です。
これは、繊細な取り扱いが不要だということでもあります。

もちろん、万年筆なので、
インクの濃淡など、万年筆の魅力は余すところなく詰まっています。

気がつくと、レガシー太字ニブしか使っていない自分がいました。

最後の問題

断捨離活動の一環で、まったく躊躇なく、
万年筆コレクションを一切合切、売り捌いてしまいました。
レガシー太字ニブと、あともう1本だけ、
細字用にPelikanのビンテージニブ(普段は使わない)を残して。

もう万年筆で悩むことはないはずなのですが、ひとつ懸念があります。

断捨離活動の際に、予備のレガシー太字ニブを買っておこうと思ったのですが、
先述の海外サイト(Cult Pens)を含め、太字ニブの取り扱いがまったくないのです!!

とうとう生産終了になったのでしょうか?

うかつに調査をはじめると、またぞろ万年筆沼に戻ってしまいそうで、
いまだに調査を開始できていません。。

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